永代供養を詳しく解説!永代使用・納骨堂との違いとは?
- 2020.01.7 | 知識
ご先祖様や故人を供養する際、普段のお墓参りや一周忌、三回忌などの年忌法要を営みます。
さまざまな供養のかたちがある中で、近年では永代供養(えいたいくよう)という言葉を耳にするようになりました。
聞いたことはあっても永代供養とはどのような供養をいうのか、正確にご存知の方はあまり多くないかもしれません。
そこで今回は、永代供養について詳しく解説します。
永代供養とは?
永代供養とは、お寺や霊園の管理者が遺族に代わってご先祖様や故人を供養する供養方法を指します。
お寺や霊園などに管理や供養をお願いする理由は人それぞれですが、主な理由としては、お墓が遠くにあることやお墓を管理する承継者が近くにいないことなどが挙げられます。
自分の手でしっかりお墓の管理をすることが一番ですが、現実的に難しいケースもあります。
管理ができないまま長い間お墓を放置してしまうと、無縁墓とみなされ撤去されてしまうことも考えられます。
そうならないよう、大切な故人を供養するために永代供養という仕組みがあるのです。
お墓の引き継ぎを前提にしていないため、身寄りのない方や跡継ぎのいない方でも安心して依頼することができます。
永代供養の形態
永代供養には一般墓と同じような個別墓石(集合墓)のほか樹木葬、合祀墓、納骨堂などがあり、形態によって価格帯が異なります。
場所にもよりますが、基本的に合祀墓が最も安価で樹木葬、納骨堂・個別墓石(集合墓)の順に高くなる傾向にあるようです。
永代供養は永遠に供養してもらえる?
永代供養をお願いすることでお寺や霊園の管理者が代わりにご遺骨の管理や供養を行うわけですが、その期間は永遠に続くのでしょうか?
永代という言葉を聞くと永遠に管理や供養してもらえると考えてしまいがちですが、必ずしもそうとは限りません。
有期限のところも無期限のところもあり、管理するお寺や霊園の条件次第です。
永代供養の期間が決まっている場合(有期限)は、33回忌までを期限としているところが多いようです。
ただしお寺や霊園によってはその先まで期限を設けているところや、17回忌までと比較的短い期限を設けているところもあります。
永代供養の内容についてはお寺や霊園によってさまざまですので、必ず事前に確認しておきましょう。
永代供養の契約期限が過ぎたら
永代供養といっても、有期限のところもあれば無期限のところもあるとご紹介しました。
有期限の場合、期限を過ぎたあとのご遺骨はどうなってしまうのでしょうか?
永代供養の期限が定められていて、期間を過ぎたご遺骨は合祀墓などの共有スペースに合祀されるケースが多いようです。
これもお寺や霊園によって対応が違うため、契約の際に必ず確認するようにしましょう。
契約が終わってから思っていた永代供養と違い、いつの間にか合祀されていたということが無いようにしたいものです。
合祀ではなく合葬という言葉を使うこともありますが、どちらも同じ意味で使われます。
合祀してしまうとほとんどの場合、ご遺骨を取り出すことができません。
そのため永代供養を依頼する際は、後に合祀されることを理解した上で契約するか、期限が過ぎる前に別のお墓や納骨堂に改葬する旨を伝えましょう。
永代供養と納骨堂
永代供養と納骨堂はまったく別のものです。
永代供養とは供養を代わりにやってもらう『仕組み』で、納骨堂はご遺骨を安置する『場所』を指します。
混同されがちですが、供養方法と安置場所という異なる分類に属した言葉なので注意が必要です。
永代供養を依頼できる納骨堂もありますが、一般墓と同じように先祖代々受け継いでいくタイプの納骨堂もあります。
さまざまな契約形態があるため、自分たちに合ったものを選びましょう。
永代供養タイプの納骨堂はありますが、永代供養と納骨堂はイコールではないのです。
まとめ
住んでいる場所とお墓の場所が離れているなどの理由から、お墓の管理が難しいというケースは珍しくありません。
そこでお寺や霊園が遺族に代わって管理してくれるのが永代供養です。
ただし、永代供養には期限が設けられていることが多く、期限やその後の対応について事前に確認しておく必要があります。
また、支払いについても確認が必要です。
依頼する永代供養が有期限なのか無期限なのか、把握した上で契約しましょう。
遠くに住んでいて、お墓を管理するのが難しい方にとって永代供養が助けになるのは間違いありません。
必要な状況にある場合は、お寺や霊園に永代供養について相談してみてはいかがでしょうか。