人口あたりで換算すると、九州内でもっともお寺の数が多い佐賀県。

そのため寺院墓地が多く、佐賀県だけで約１,７００件と九州の中では一番多く存在します。

坂の多い町として知られていますが、長崎市や佐世保市などではいたるお墓（墓石）の形をみても従来の形である和墓が目立ちます。
ちなみに佐賀藩主だった鍋島家のお墓は五輪塔で建立されています。

陶器の街ならではの特徴で、今では少なくなりましたが陶器製のお墓も有り、九州一円に出荷されていたようです。
文字や家紋などの彫刻には白色や黒色を入れたり素彫り（色を入れない）で仕上げたりとお墓によって様々で、中には金箔を施したお墓も見受けられます。

以前は唐津石（安山岩）の産地として知られ、特に九州北西部の多くのお墓に使われてきました。
現在では日本の銘石として知られている天山石（青味を帯びた透明感のある花崗岩、国産材の中でも吸水率は低く経年劣化に強いとされている御影石）が採掘され、地元佐賀県をはじめ九州はもちろんのこと、日本各地で広く使用されています。
地元に銘石の天山石を持つ影響からか、佐賀県では白系や青味かかった石を使用したお墓が多く建てられています。

佐賀県の墓地や霊園の状況は、個人所有の墓地を除き１，８７５箇所あります。
運営別内訳は以下の通りです。

（参照：令和元年度衛生行政報告例）

納骨堂は５５７箇所あります。
そのうち５５５箇所を地方公共団体が運営しており、ここでも寺院の多さが特徴として挙げられます。

寺院の多い佐賀県。お墓の建立を検討される際、寺院墓地を選択肢のひとつに入れてみても良いのではないでしょうか。

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