神道と仏教の違い|信仰対象・参拝方法・お墓|詳しくご紹介します

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神社仏閣という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
神社とお寺(仏閣)を総称して呼ぶ際に用いる言葉です。
 
どちらともお参りをするところですが、神社とお寺では役割も祭祀対象も異なります。
神社は神さまを祀るところであり、お寺は仏さまを祀るところという認識を持たれている方も多いでしょう。
 
中には鳥居があるところが神社で、仏像があるところがお寺だという見分け方をしているかもしれません。
しかし、鳥居は神社にだけ建っているものではなく、お寺に建っている鳥居も存在します。
これは神仏習合の名残といわれていて、明治時代に神仏分離政策がとられるまで、神や仏は分け隔てなく信仰されていたことが起因しています。
異なる宗教の祭祀対象が同じものとして祀られることは、世界的にも珍しいこととされていました。
 
では神道と仏教、それぞれの違いはなんでしょうか。
今回は神道と仏教の違いについて、詳しくみていきます。
 

 

 

 

神道・仏教とは?

神道は特定の教祖や教えを持たない八百万の神を信仰する日本発祥の民族宗教です。
一方、仏教はお釈迦さまの教えをもとに修行をし、悟りを開くことを目的としたインド発祥の世界宗教です。
 

神道

神道(しんとう)は古代日本に根づいた宗教であり、別名を惟神道(かんながらのみち)といいます。
教典や教えがあるわけではなく、創唱者や開祖が存在しません。
 
万物に神が宿るという考え方を持ち、八百万の神(やおよろずのかみ)を信仰する多神教です。
自然や物、偉人などさまざまなものが神として祀られています。
 

八百万(やおよろず)とは800万という実際の数を表しているのではなく、数が多いことのたとえです。

 

 

仏教

仏教はインドを発祥とし、中国に伝わると多くの宗派が成立しました。
それから朝鮮半島を経て日本に伝えられます。
 
日本に伝わってからは、伝統的な仏教の宗派である十三宗をはじめ、いくつもの宗派が生まれました。
 
各宗派で本尊や教義に違いこそありますが、お釈迦さま(仏陀)の教えに従い、修行を重ね、悟りを開くことを目的としていることは同じです。
 
 

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神道と仏教の違い

実際に神道と仏教の違う点をそれぞれご紹介します。
 

信仰対象

神道

神道では八百万の神を信仰対象としています。
日本では古くから太陽や水、雷などさまざまなものに神が宿ると考えられてきました。
 
畏れ、神として祀ることで日本人は自然と長い間、付き合い続けてきたのです。
 

 

仏教

仏教には本来、信仰対象がありません。
修行によって悟りを開き、解脱(げだつ)することを目的としているからです。
 
しかし、日本に伝わってきた仏教のほとんどは仏陀(釈迦如来)や、菩薩を信仰する大乗仏教です。
悟りへの道は大変厳しく、誰にでも行えるものではないことから、衆生救済を願うものとして日本に伝わりました。
 

目的

神道

神道では神を祀り、正直な精神でいることで神の加護を受けられると信じられています。
人々は神の加護により幸せな日々を送ることができるという考え方です。
 
ただし、神には荒魂としての側面もあり、天変地異や疫病、災害として畏れられてきました。
人々は荒魂を鎮めるためにも神を祀ります。
 
ありとあらゆるものを神とする日本人ですが、その背景には恵みを得るという目的や天災を鎮めるという目的があるのです。
 

 

仏教

仏教では仏陀の教えに従い、悟りを開くための修行を積みます。
その目的は解脱することとされています。
 
解脱とは、六道を離れて輪廻の輪から外れた状態を指します。
輪廻とは命あるものが何度も転生し、人だけでなく動物なども含めた生類として生まれ変わることです。
 
生きていることを苦しみとする仏教では、輪廻転生の輪から抜け出して極楽浄土へ行くための方法として解脱を目指しているのです。
 

 

聖職者

神道

神道において、聖職者は神主・巫女を指します。
神社に仕え、祈祷や社務を行います。
 

仏教

仏教において、聖職者は僧侶(住職・お坊さん)・尼を指します。
仏教の教えを民衆に説き、勤行(ごんぎょう)を行います。
 

建物

神道

神道では神を祀る祭祀施設として神社があります。
 
神社にはしめ縄がまかれたご神木があり、ご神体として神が仮宿する御幣や鏡などが安置されています。
また、鳥居をくぐった境内の区域一帯を神霊が鎮まる神域とみなしています。
ご本尊を拝見できるお寺とは違い、神社ではご神体を拝見できません。
 

 

仏教

お寺とはご本尊として仏様が安置されており、仏教の出家者が起居し、修行を行う施設です。
多くの場合は檀家を抱え、墓地を保有・管理しています。
 
神社とは違い、お寺ではご本尊を拝見し、お祈りを捧げることができます。
 

参拝方法

神道

神社では、参拝するときに二礼二拍手一礼をします。
これは神社参拝でも神葬祭でも、神道行事ではすべて行います。
 

 

仏教

お寺では、参拝するときに数珠をもって合掌します。
拍手は打たず、音を立てません。
 
数珠は仏教以外の宗教行事に用いられることがない仏教専用の道具です。
また、お線香を焚くのも仏教特有の行為です。
 

お墓

神道

神道のお墓は公営霊園民営霊園に建てる場合がほとんどです。
 
神道の教えでは死は穢れとされており、神社にお墓を建てることは原則としてありません。
近年では都会を中心に神道の墓地がつくられています。
 

 

仏教

お寺に墓地があるのを見たことある方も多いでしょう。
 
仏教のお墓は公営・民営霊園や地域に根差した共同墓地の他に、お寺にも建てることができます。
寺院墓地と呼ばれるものですが、お寺に建立するにはほとんどの場合、そのお寺の檀家になる必要があります。
ただし、近年は檀家になる必要がない場合や宗派不問のお寺も増えているようです。
 

用語の違い

神道と仏教では、言葉の言い回しに違いがあります。
神道用語を仏教行事で用いるのもマナー違反ですし、仏教用語を神道行事で用いるのはマナー違反です。
 

神道

故人が亡くなった際、神道では帰幽といいます。
神道では、亡くなった人の御霊は幽世に帰るという考えです。
 
お悔やみ言葉としては「御霊のご平安をお祈りします」などがあげられます。
 

 

仏教用語

成仏往生は仏教用語です。
神道では仏には成らず、往生は大乗仏教の中の成仏の方法論のひとつであるからです。
 
また、仏教ではお悔やみ言葉として「ご冥福をお祈りします」と言います。
亡くなった人が冥土に向かうというのは仏教の考えであるため、他の宗教では用いません。
 
供養香典も仏教用語です。
 

まとめ

仏教と神道の違いについてご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。
 

 
日本の宗教人口のほとんどを仏教と神道が占めています。
 
多くの日本人は仏教と神道を融合させ、それぞれを調和させて日々過ごしています。
お葬式は仏式で執り行い、新年には初詣をし、挙式を神前式で行うなど、どちらの宗教も違和感なく生活に溶け込んでいるのです。
 
世界的にも珍しい二つの宗教の融合・調和は、日本ならではの文化といえるでしょう。
 
紀元前から八百万の神を信仰してきた日本人にとって、飛鳥時代に日本へ伝来した大乗仏教はとても融合しやすいものだったのです。
 

 

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