芝生墓地とは?メリット・デメリットを教えます
- 2020.05.29 | 知識
お墓の形態のひとつに芝生墓地があります。
芝墓地とも呼ばれ、欧米でよくみられるタイプのお墓です。
近年、日本でも都心部を中心に選ばれるようになりました。
そこで今回は、芝生墓地についてご紹介します。
芝生墓地って?
芝生墓地とは、欧米で一般的に取り入れられている霊園のかたちです。
名前の通り霊園全体が芝生で覆われ、見晴らしの良さや明るい雰囲気といった特徴があります。
芝生墓地では、芝生の上に墓碑が建ち並びますが、地下に納骨室をつくるケースや納骨室が地上にでているケースなどその墓地や霊園によって形式はさまざまです。
基本的に芝生墓地に建つ墓石は小ぶりなものが多く、霊園全体に開放感があります。
その点も芝生墓地が選ばれている理由のひとつでしょう。
墓石の形状
多くの場合、芝生墓地では洋型墓石が建てられます。
洋型墓石は、名前の通り外国風のお墓のことで、横広い仏石が特徴です。
洋型墓石に文字を彫刻する場合、従来の「○○家先祖代々之墓」や「南無阿弥陀佛」に限りません。
生前故人が好きだった漢字や「感謝」「祈り」など気持ち表した文字を刻む方も多くいます。
和型の墓石に比べて高さが低めに作られることが、芝生墓地は景観が良いといわれる理由のひとつです。
芝生墓地のメリット
芝生墓地のメリットをご紹介します。
景観が良い
芝生墓地の一番のメリットとして、景観の良さがあげられます。
場所にもよりますが、特に春や夏など、芝生が綺麗に生い茂る時期は公園のように明るい雰囲気でお墓参りをすることができます。
比較的安い
一般のお墓に比べ、安価な価格帯で金額設定されているのも芝生墓地の特徴のひとつです。
芝生墓地は石の使用量が少ないため、比較的安価になりやすい傾向にあります。
そのため、高級石材を用いてお墓を建てる方も多いようです。
芝生墓地のデメリット
景観が良く、スタイリッシュさが現代の日本人の感性に合っているといわれる芝生墓地ですが、注意すべき点があります。
デザインに制約がある
芝生墓地を見たことがある方はイメージしやすいと思いますが、芝生墓地にはデザイン上の制限があります。
景観を守るため、高さに制限を設けている墓地や霊園が多いようです。
また、石種や形、大きさが完全に決まっている規格墓として、規格が統一されているケースもあります。
どの程度自由に決められるのか、事前に確認をしておくと良いでしょう。
中には彫刻部分だけが自由に決められるというケースも珍しくありません。
特に、希望のデザインがある場合には注意しましょう。
芝生の色の変化
春や夏になると青々と茂る芝生は大変景観が良く、見た目の明るさから気持ちよくお墓参りができるでしょう。
反対に秋や冬には芝生が茶色くなってしまいます。
当初イメージしていたものと異なる場合もあるため、あらかじめその点を理解して選びましょう。
中には芝生の代わりに一年中青さが保てる玉竜という多年草を使っている墓地や霊園もあります。
芝生の色の変化が気になる方は、管理者に確認してみると良いでしょう。
お線香が禁止されている墓地や霊園がある
生墓地は地面と墓石の距離が近く、土台部分が小さい場合が多いため、火事防止として線香を禁じている墓地や霊園も多いようです。
お花は供えられる墓地・霊園が多いようですが、どうしてもお線香をあげたいという方には向いていないかもしれません。
後から知ることがないよう、契約前に確認しておきましょう。
まとめ
芝生墓地についてご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。
もともとは外国で多く見られる芝生墓地ですが、現代の日本人の価値観に合っているとして、都心部を中心に広まりを見せています。
東北地方など降雪地域では雪に埋もれてしまうため難しいでしょうが、九州地方では芝生墓地を見かけるようになりました。
検討する際はデメリットを踏まえ、家族でしっかりと話し合うことが大切です。
特に従来のお墓を大切にしている親族がいる場合には、納得してもらえるよう慎重に選びましょう。