お墓の文字彫刻に赤色(朱)が入っているのはなぜ?

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ほとんどのお墓には文字が彫刻されています。
 
お墓の一番上に位置する仏石の表には「○○家之墓」や「南無阿弥陀佛」などの文字を刻み、裏面もしくは側面には建立者名や建立年月日を刻みます。
 
地域などによって異なりますが、彫刻部分には金箔や白、黒などの色を入れるのが一般的です。
その中で、建立者名にだけ赤色(朱)が入れられているのを見たことはありませんか?
 
なぜ建立者名にだけ他と違う色が使用されているのでしょうか。
今回は赤色を入れる理由についてご紹介します。
 

赤色の文字彫刻画像

 

 
 

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建立者と文字彫刻

お墓を建てたとき、建てた方(建立者)の名前をお墓に刻みます。
建立者の名前は、お墓の一番上にある仏石の裏面に刻むのが一般的です。
 
ちなみに建立者と祭祀承継者はイコールではありません。
 
生前お墓を建てていた場合には建立者として故人の名が刻まれることもありますし、家族の意思によって誰の名を彫るのか決めることができます。
一般的にはお墓を建てた方、配偶者や息子など後継者の名前が彫られることが多いようですが、明確に定められているわけではありません。
 
一人の名前を彫ることもあれば、連名で複数名の名前が彫られることもあります。
 
中には故人がお金を出資してくれたからという理由で故人の名前を彫るケースや、お墓の承継者としての自覚をうながす意味から子供の名前を彫るケースもあるようです。
 

建立者と赤文字

通常、お墓の文字には白や黒など、好みの色を入れることになりますが、建立者名には赤色を入れることがほとんどです。
それは生きているという意味になり、建立者が存命であることをあらわしています。
 
もともと、墓石に赤色で彫刻を入れていたのはお寺で、生前戒名をあたえられた印としての意味合いがありました。
生前に戒名を授かった人は戒名部分に赤色を入れ、生前に戒名を受領したことがわかるようにしていたのです。
 
仏教において戒名は仏門に入ったという証です。
過ちを犯さないよう、自らを戒めるために生前のうちに戒名を授かった証をお墓に刻みました。
 
その名残りとして、存命の方の建立者名に赤色を入れる風習が現代にも続いています。
地域や石材店によってどうするか異なる場合もあるため、お墓を建てる前に確認してみましょう。
 

赤色が入れられた文字は生きているという印です。
そのため、建立者が亡くなった場合には赤色を抜くべきと聞いたことがあるかもしれません。
しかしこれはあくまで戒名の話であり、俗名には該当しないとされています。
建立者は俗名で彫られることが多く、必ずしも抜かなくて良いようです。
とはいえ赤色は存命をあらわすことから、気になる場合には石材店に相談し、色を抜いてもらいましょう。

 

 

戒名って?

法名塔や墓誌などに彫られている漢字列を見たことはあるでしょうか。
中には普段あまり使わない漢字や難読漢字も含まれており、一見すると難しく感じます。
 
この文字列を戒名といいます。
宗派によって法名や法号とも呼ばれます。
 
戒名とは本来、生前受戒し、仏門に入った者がお寺から授けられる名前のことを指していました。
今では親から名づけられた、生きている間の名前を俗名とし、故人が仏弟子として浄土に往生するために授かった名前を戒名としている場合が一般的です。
 
中には今でも生前受戒として生きている間に戒名をいただいている敬虔な信徒もいます。
 

生前受戒と建立者

生きているうちに戒名をいただいた方がお墓の建立者となった時には、お墓に戒名を彫り込みます。
その場合は戒名の中に含まれる、俗名(現在の名前)部分のみに赤色を入れます。
 
これはまだ正式に仏様の弟子になったわけではないことを示すためです。
そのため、亡くなったあとに正式な弟子になったとして赤色を抜きます。
 
生前に戒名をいただくことは、自分の納得のいく戒名にしてもらえるというメリットがあります。
戒名には好きな漢字をつけることができるため、こだわりを持つ方もいるでしょう。
亡くなったあとにつけられる戒名を確認することはできないため、生前のうちに決めておきたいと思う方は増えているようです。
価格も生前の場合は安価に設定しているお寺が多いことから、検討してみるのも良いかもしれません。
 
ただし、自身が亡くなった場合の葬儀は戒名を授かったお寺に依頼することになるため、必ず家族に伝えておく必要があります。
知らずに他のお寺に葬儀を依頼してしまい納骨を断られるケースや、二重で戒名をいただいてしまうといったトラブルに発展するおそれがあります。
 

 

地域によって異なります

彫刻に入れる赤文字の意味は、仏教の教えによって決められているわけではありません。
そのため、地域によって大きく異なる可能性があります。
お墓に関する地域ごとの慣習は多く、赤文字彫刻もそのひとつです。
 
赤文字を入れない地域、名字から名前まですべて赤文字にする地域、名前のみ赤文字にする地域などさまざまです。
不安があれば菩提寺に確認するのもひとつの方法です。
 

まとめ

文字彫刻の赤色についてご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。
 
彫刻に赤色を入れるのはその人が存命ということをあらわします。
 
主に建立者名の彫刻部分に入れる赤文字ですが、どこまで赤色を入れるのか、あるいは入れないのかは地域によっても異なります。
お住まいの地域の慣習を守りつつ、家族や親族の意見も取り入れながら納得のいくお墓を建てましょう。
 

 

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