御朱印について|受け取り方・朱印紙の貼り方|わかりやすく解説
- 2020.02.17 | 知識
神社やお寺に行った際、御朱印をもらっている方を見かけることがあります。
また、SNSやメディアで御朱印集めが話題として取り上げられることが多くなりました。
神社やお寺でいただける御朱印ですが、具体的にどのようなものかご存知でしょうか。
今回は御朱印について解説します。
御朱印とは
現代の御朱印は、主に日本の神社やお寺において参拝者に押印される印章を指します。
中央に神社・お寺の印が押され、寺院仏閣名や御祭神・御本尊名とともに参拝日、奉拝などの文字が書かれることが一般的ですが、御朱印のデザインは神社やお寺によってさまざまです。
中には印や日付だけを墨書きするだけのところや、反対に朱や黒に限らず、カラフルでアートのような御朱印をいただける神社やお寺もあります。
御朱印帳とは
御朱印の印影を集めることを集印といい、集印に使用する帳面のことを御朱印帳といいます。
御朱印帳の入手方法としては御朱印の取り扱いがある神社やお寺をはじめ、仏具店や神具店、文具店や書店などさまざまなお店で扱われているため、その中から好みの柄のものを選ぶと良いでしょう。
一般的に蛇腹状の折本形式のものが用いられているほか、和装本形式のものも多くの方が使用されています。
御朱印の歴史
御朱印は江戸時代初期には存在したといわれており、もともとは神社やお寺に写経を納めた際の証として受け取っていたようです。
それが江戸時代中期頃になると、多くの神社やお寺において金銭を納めることで御朱印がもらえるようになりました。
写経を納めた証だったものが、次第に参拝した証としての意味合いが強まっていったのです。
それが現代まで伝わり、現在の御朱印のかたちとして広まりを見せています。
ごく少数ですが、現在でも写経を納める方もいます。
納経を希望する場合にはその神社やお寺が受け付けているかどうかを前もって確認しておきましょう。
納経は仏教の文化でありお寺というイメージが強いですが、神仏習合の歴史上、納経を受理する神社も存在するようです。
御朱印の受け取り方
現代では、参拝した証として御朱印をいただく方がほとんどです。
御朱印は300円~1000円程度を支払うことで書いてもらうことができますが、コレクションとは違うため、礼節を尽くすことが大切です。
御朱印をいただく際は必ず参拝をしたあとにしましょう。
中には御朱印を受け付けていない神社やお寺があります。
お寺の場合でいえば浄土真宗で多いようですが、すべてがそうというわけではないため、訪れる前に確認することをおすすめします。
また、まれなケースを除いて無人の神社やお寺でもいただくことはできません。
いただける神社やお寺でも受付時間が定められている場合がほとんどですので、時間に余裕をもって参詣するよう心がけましょう。
御朱印帳を忘れてしまったら?
神社やお寺で御朱印帳を忘れたことに気付いたとき、どう対処するべきでしょうか。
近くであれば取りに帰ることはできますが、中々そういうケースはありません。
まれに持っているメモ帳やノートに書いてほしいと依頼する方がいますが、絶対にやめましょう。
観光用のスタンプラリーなどとは違うため、大変失礼な行為にあたります。
神社やお寺の多くは朱印紙を用意しているので、そちらに書いてもらったものを御朱印帳に貼るようにしましょう。
中には、もとから直接帳面には書かず、半紙のみを渡している神社やお寺もあります。
紙で用意されている場合はすでに書き置きされており、印や日付のみをその場で書くという方法が一般的です。
朱印紙の貼り方
貼る際の注意点としては、液体のりを使用すると紙がしわになりやすいので避けましょう。
代わりにテープのりやスプレーのりで貼ると、奇麗に仕上がります。
テープのりは修正テープのようにとても使いやすい形状をしており、手が汚れにくく、携帯性も優れているので特におすすめです。
スプレーのりも奇麗に仕上げることはできますが、散布の際に飛散するため、下敷きとして大きめの紙を用意する必要があります。
また、奇麗に散布できているかわかりづらいので、散布し過ぎないよう注意しましょう。
神社とお寺では分けるべき?
御朱印を神社とお寺で分けるべきかどうか、悩まれる方もいるでしょう。
結論からいうと、分けなければならないという厳格なルールはありません。
ただし、神社とお寺の御朱印が混在していると受け付けてもらえない場合もあるので注意しましょう。
御朱印とはもともと神仏習合の影響で神社にもお寺にも共通して根づいている文化ですが、その後の神仏分離を踏まえ、中には混在することを良く思わない神社やお寺もあるようです。
必ず分けることを求められるわけではありませんが、これから御朱印集めを検討しているのであれば分けることをおすすめします。
まとめ
御朱印についてご紹介しましたがいかがだったでしょうか。
SNSやメディアを介して御朱印集めが話題として取り上げられるなど注目されるようになり、多くの方が神社やお寺を訪れています。
中には御朱印をコレクションやスタンプラリーなどと混同している方がいるかもしれません。
御朱印には歴史があり、朱印自体は神様や仏様の分身といわれています。
御朱印はけして粗末な扱いをして良いものではないのです。
しかし、神社やお寺側でも御朱印に力を入れ、寺社存続の手段として一端を担っているケースもあります。
また、これまで敷居が高いと思われていた神社やお寺へ、御朱印を機に参拝をするようになったという方も多いでしょう。
御朱印は若年層が神社やお寺に馴染むきっかけの一つといえるかもしれません。
参拝の際、必ず御朱印をもらうルールがあるわけではありませんが、御朱印の数はそれだけ神様や仏様に参拝したという証になります。
だからこそ神社やお寺を訪れた際は礼節を忘れず、心穏やかな気持ちで参拝し、御朱印をいただいた際は本来の意味を踏まえ、大切に扱いましょう。