お寺とお墓の関係とは?寺院墓地のメリットとデメリット
- 2019.08.14 | 知識
私たちがお寺(寺院)にお世話になるのは、主に葬祭や法事等を行うときです。
普段はお寺との関わりが少ない方でも、外出したときだったりテレビを見ているときだったり、お寺を見かける機会は度々あると思います。
その際、境内に建てられているお墓に気づいたことはあるでしょうか。
いったい誰のお墓なのか、どういう理由でお寺にお墓があるのか、疑問に思ったことはありませんか?
今回は、お寺とお墓の関係についてご説明します。
お寺とお墓の関係
お寺を目にするとき、お墓も同時に目に入ることがあります。
それは寺院墓地と呼ばれるお寺の境内地に建ち並ぶお墓で、その多くがそのお寺の檀家の方のものです。
お寺とは別の場所に墓地が造成されている場合もありますが、寺院墓地の多くはお寺の境内の中にあります。
基本的に墓地の管理はお寺がおこなっており、安心してご遺骨を納めることが出来ます。
ただし、寺院墓地の多くは受け入れる宗旨・宗派があらかじめ決まっています。
別の宗派に属している方は、その墓地を運営しているお寺の宗派に改宗することが必要になります。
寺院墓地で宗旨・宗派不問といわれている場合、そのほとんどが過去の宗旨・宗派は不問という意味であり、お墓を建て、納骨してからはお寺の宗旨に従い供養をすることになります。
そのため、寺院墓地でお墓を建てる場合はお寺の檀家になることが一般的です。
宗旨・宗派不問の中でも在来仏教を条件にしているお寺も多く、在来仏教以外の宗派のお墓は建てられない可能性があります。
もちろんそれぞれのお寺によって取り決めは異なります。
納骨後も宗旨・宗派不問にしているお寺や、檀家になることが義務ではないお寺もありますし、条件はお寺によってさまざまです。
また、年中行事としてお正月やお盆など、特定の時期に合同供養祭をはじめとした行事が行われているお寺もあります。
このように、一括りにお寺といってもお寺ごとに特徴があり、条件なども大きく異なります。
寺院墓地のメリット
寺院墓地のメリットをご紹介します。
交通アクセスが良い
お寺の多くは交通アクセスが良いところに位置します。
地域に密着しているお寺も多いため、身近にあるお寺の墓地を購入することでお墓参りがしやすくなることが特徴としてあげられます。
遠方だとお墓参りに行くのも大変ですので、立地条件が良いというのは大きな魅力です。
お寺との繋がりを持てる
お寺でお墓を建てると、運営をしているお寺と直接繋がりを得ることができます。
お墓の管理をお願いできるだけではなく、相談にのってもらえるということもメリットのひとつです。
わからないことがあった場合に聞ける存在がいるというのはとても心強く感じます。
永代供養という供養方法を選ぶことにより、供養もお寺でしてもらうこともできます。
寺院墓地のデメリット
寺院墓地のデメリットをご紹介します。
宗派が限定される
寺院墓地を選択し、法要までお願いする際に場合に気をつけなければならないのが宗旨宗派不問の範囲です。
建てるお墓は宗旨宗派不問でも、法要は依頼する寺院の宗旨や宗派でおこなわれることが一般的です。
場合によっては改宗が必要となります。
デザインが限定される
中には墓石の大きさや形、デザインに制限や指定がある場合もあります。
また、お寺と契約している石材店でお墓を購入しなければならないこともあるので、自分で選んだ石材店で建てることがむずかしい場合もあります。
すべてのお寺に当てはまるわけではありませんので、墓地の購入を検討されている場合はまず確認してみましょう。
まとめ
お寺では境内地にお墓を建てることができます。
ほとんどの場合は檀家になることを条件としていますが、中には檀家にならずとも使用できる寺院墓地もあります。
寺院墓地を使用することでお寺に管理を任せられるため、頻繁にお墓参りに行くのは難しいという方でも安心してお墓を建てられます。
メリットとデメリットを踏まえたうえで検討し、自分や家族の望む供養の形であれば、お墓を寺院墓地に建てるのも選択肢の一つになるでしょう。