日本人形の役割や供養方法をご紹介します

 

 
日本では、古くから人形を飾る習慣があります。
 
女の子がいる家庭では3月になると雛人形を飾り、男の子がいる家では5月になると五月人形を飾ります。
日本人にとって人形は愛玩の対象でもあり、また畏敬や信仰の対象でもありました。
 
そのような日本人形は日本文化の一端を担っているといえるでしょう。
今回は、はるか昔から日本人と密接な関わりをもつ日本人形についてご紹介します。
 

日本人形のイメージ画像

 

 

 

日本人形とは、和服を着、日本髪を結った人形の総称です。
日本の伝統的な姿をあらわしています。
 
日本人形という呼び方は、1927年に市松人形が人形大使としてアメリカ合衆国へ贈られた際、「日本人形」の説明が付けられたことで定着しました。
 
現在では主に京都や東京で製作されています。
 
節句人形と呼ばれる雛人形(桃の節句)・五月人形(端午の節句)は中でも伝統が重んじられ、手や足、頭、髪結い、衣裳の仕立てなどそれぞれを専門に持つ人形工芸師が分業し、製作にあたります。
順番に製作された人形は最終的に人形着付け師が着物を着付けて完成です。
 
いくつもの過程を経て職人の手で製作された日本人形は、日本の伝統技術を存分に使い、大きな文化価値を持って市場に流通しています。
 
 

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人形の役割

人形はさまざまな役割を持っています。
中には現在において廃れている風習が元となったものや、昔も今も変わらず続くものもあります。
 
人形の持つ役割について、いくつかご紹介します。
 

身代わりとしての役割

人形はヒトガタとも読み、生きている人間の身代わりとして用いられてきました。
物には魂が宿るという考え方があり、人形は人間の依り代としての役割を持っていたのです。
 

副葬品

古代の豪族や貴族などのお墓には、さまざまな副葬品が埋められています。
 
かつては高貴な人が亡くなった際、仕えていた人間が後を追う殉死と呼ばれる行為が行われていました。
それが人道的に残酷だという理由で廃止され、代わりに人形を埋めるようになり、身分が高い方のお墓に埋められるようになったのが埴輪です。
 

厄除け

厄除けとして有名なのが衣裳人形です。
婚礼道具としても扱われる衣裳人形は、災厄を持ち主の代わりに引き受けるという、身代わりとしての大きな役割を持っていました。
さまざまな衣裳で製作され、その姿から身分や職業が分けられます。
衣裳人形は災厄を身代わりに引き受けるという性質上、なるべく身分が高く、姿の美しいものが良いとされてきました。
これは近代まで続き、1980年半ばまでよく見られた風習だったそうです。
 
穢れや災厄を人形が代わりに引き受け、その人形を川に流し送る行事を流し雛(ひな流し)といい、これがひな祭りの原型だといわれています。
 

 

人身御供

古代では世界各地において、人身御供が行われていました。
神様に大きな願いを叶えてもらう際、人間がもっとも重要視する人身を捧げることで同じだけの対価を得られ、願いが叶うと考えられていたのでしょう。
 
その際に用いたのが人形であり、人間の代わりとしての価値を持っていました。
人間の形を模すことで、人間と同じ魂が宿るのだと考えられていたのです。
 
日本では古くから火や水などの自然を神とみなし、八百万の神を信仰する神道が民族宗教として深く根付いていました。
雨不足の際には雨乞いをするように、異常気象を神様の怒りと捉えていたのです。
そのため、神様をなだめようと生贄を捧げていたとされる民間伝承も残されています。
時に生贄として、人形が人間の身代わりとして捧げられたこともあったようです。
 

子供の遊び相手としての役割

人形は、子どもの遊び道具として幅広く普及しました。
 
きせかえ遊びやおままごとなどは特に戦後の日本で急速に広まり、現在でも子どもたちを中心に親しまれています。
このことから、子どもの成長に人形の存在は大きな影響を与えているといえるでしょう。
 
中には美術品として扱われているものもあり、文化的価値を持っています。
 

観賞用としての役割

外国のアンティークドールや日本人形は美術工芸品としての価値が高く、インテリアとして飾られています。
また、ロシアのマトリョーシカや東北地方のこけしなど、人形のかたちに特徴のある工芸品は地方名産品として親しまれています。
 

 

人形の供養方法

人形の処分方法について、お守りやお札と同様、明確に定められているわけではありません。
 
ただし、昔から「目と口がついているものは捨ててはいけない」と言い伝えられているように、人形を通常のごみと同様に捨てることに抵抗を持つ方もいます。
物には魂が宿っているという考え方もあり、人形の処分は人形にまつわる大きな悩みのひとつと言われています。
特に人形は人間に近い造形をしていることから、処分方法に悩んでしまうのではないでしょうか。
 
人形を処分する際には、きちんと供養するのが良いといわれています。
長い間お世話になった人形に感謝し、しっかりと供養した上で手放しましょう。
 

神社やお寺で供養する

全国各地に人形供養を受け入れている神社やお寺があります。
 
郵送で人形を送ることが可能な寺社や、同席させてくれる寺社など、行っているサービスはさまざまです。
 
近場で人形の供養をしている神社がない場合でも、郵送可能の寺社であれば場所問わず供養を依頼できます。
依頼する際には必ず前もって連絡し、受け付けているかどうかを確認するようにしましょう。
 
神社やお寺の多くでは供養の際、お経や祝詞をあげてもらえます。
お焚き上げをしてもらえることから、心情的にもっとも安心できる方法かもしれません。
長年大切にしてきた人形ですから、丁寧に供養し、天に返してあげたいものです。
 

 

人形供養サービスを利用する

人形供養を専門としている業者を利用するのもひとつの方法です。
インターネットでの受付が主流であり、どのような供養をするのか明確に書いてあるホームページが多いことから、納得のいく供養をしてもらえる業者を探すことができます。
 
インターネットの性質上、全国のどこに住んでいても依頼できるのもポイントです。
 

自分で処分する

自身で処分する場合は、事前にきちんと供養することが大切です。
 
方法としては、まず感謝の気持ちを込め、人形を綺麗にします。
綺麗にしたら塩を振って念を払い、清めましょう。
 
その後、綺麗な白い紙に包み、袋に入れて手放しましょう。
 

 

まとめ

日本人形についてご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。
 
わたしたちにとって子どもの頃から縁深い人形ですが、日本の歴史を振り返って見ても人形は欠かすことのできない、文化に根づいた存在です。
いつか人形を手放す日が来たときには、今までの感謝を込め、しっかりと供養してあげたいものです。
 
神社やお寺であれば安心して供養をお願いできますし、中には人形供養に特化している神社やお寺もあります。
納得のいく供養方法を選び、心残りなく、満足のいく人形供養を叶えましょう。
 

 

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